ハードディスク
ハードディスクとは・・・
ハードディスク(ハードディスクドライブ)は、磁気を利用した情報を記録し読み出す補助記憶装置である。人の体で言えば「脳(記憶野)」などにあたります。
同じ記憶装置であるメモリとの違いはパソコンの電源を落としてもデータを記憶できる点にある。インストールしたOSやアプリケーション、ユーザーデータなどはハードディスクに記憶される。
データの保全のためにハードディスクはOSやアプリケーションを入れるシステムドライブ(Cドライブ)と、データを入れるデータドライブに分けるのがいいでしょう。1台で行うならパーテーション分割を行った後にOSをインストールします。物理的に2台に分けたほうがより安全度が高まるので複数台構成がいいです。また高速で動作するSSDをシステムドライブに採用するとOSやアプリケーションの起動や動作が速くなります。マザーボードがSTA3対応の場合、ハードディスクもSATA3製品にすれば高速にアクセスできる。
ハードディスクの選び方
使用用途に合わせて必要容量を決める。
用途 | 必要容量 | 備考 |
---|---|---|
OS | 50GB | 最低限必要な容量 |
アプリケーション | 10-100GB | インストールするソフトにより違う。 |
音楽保存 | 10GB/1000曲 | 5分1曲(mp3,192bitレート) |
画像保存 | 5GB/1000枚 | 1000万画素のデジカメ |
動画保存 | 8GB/1時間 | 高画質ハイビジョン動画(1440x1080=地デジ) |
メールやインターネット、ゲームにiPodなどの音楽保存・デジカメ写真の保存(1万枚)なら500GBで足りるでしょう。余裕をもって1TB。動画保存をする場合はどれくらい必要なのか計算しましょう。
ハードディスク用語集
サイズ
- 3.5インチ・・・デスクトップ向けの規格。
- 2.5/1.8インチ・・・ノート向けの規格。一部小型PCはこちらの規格を採用している。
コネクタ
- SATA・・・現在主流の接続規格でSATA/SATA2/SATA3などがある。
- IDE・・・旧規格のコネクタ。最新のマザーボードには採用されない場合が多い。
- SCSI・・・旧規格のコネクタ。現在ほぼ採用されない。
その他
- RAID・・・複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し冗長性を向上させる技術。
- プラッタ・・・ハードディスク内部にある、磁性体を塗布した円盤状の記録部品のことである。同じ容量ならプラッタが少ないほうが高速にアクセス可能。
- 回転数・・・プラッターが一分間に回転する回数。(単位:rpm)回転数が大きいほど高速にアクセス可能。
- キャッシュ容量・・・データを書き込む際の一時的な記憶媒体である。大きいほどラグが発生しにくい。
- サーチタイム・・・ハードディスクの磁気ヘッドがデータにたどり着くまでの時間
- シークタイム・・・ハードディスクのプラッタがデータにたどり着くまでの回転時間
- 外付HDD・・・USBなどで外部接続可能なハードディスク。自作PCを構築する際は場合は内臓ドライブを採用しましょう。
RAID
RAIDとは複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し冗長性を向上させる技術。
RAID0 [ストライピング]
複数台のハードディスクに、データを分散して読み書きし高速化する方式。
長所・・・ドライブ数が増えれば増えるほどシーケンシャルアクセス速度が上がる。
短所・・・冗長性が全くなく、ドライブ数が増えれば増えるほど故障率が上がる。
RAID1 [ミラーリング]
複数台のハードディスクに、同時に同じ内容を書き込む方式。
長所・・・ドライブ数が増えれば増えるほど耐障害性が上がる。システムダウンからの復旧が速い。
短所・・・構成ディスク容量に対するデータ記録可能量が常に構成ディスク台数の逆数倍であるため効率が悪い。
RAID 01 / RAID 10
RAID 0とRAID 1を組み合わせた方式。
長所・・・高速化、大容量化を目指したRAID 0と高信頼性を求めたRAID 1を組み合わせることにより、速度・容量・耐障害性の向上が見込まれる。
短所・・・最低4ドライブ必要である。
RAID 5 [ブロック単位でのパリティ分散記録]
複数のハードディスクに誤り訂正符号データと共に分散させて記録する方式。
長所・・・ドライブの台数が増えるほど高速化を見込める。ランダムリードに対しても性能向上を見込める。
短所・・・読み出しは高速であるが書き込みが低速。復元処理が遅い。
RAID 6 [ブロック単位での複数パリティ分散記録]
冗長データを2種類作成し2つのディスクに記録する方式。
長所・・・ドライブの台数が増えるほど高速化を見込める。ランダムリードに対しても性能向上を見込める。RAID 5よりさらに高い耐障害性がある。
短所・・・RAID 5よりもさらに書き込み速度が低下する。